AGA治療薬と精子の関係

AGA治療薬は男性型脱毛症に対する薬剤で、フィナステリド(プロペシアなど)、デュタステリド(ザガーロなど)が代表的です。脱毛に対して効果が実証されている反面、精子所見悪化や勃起不全など妊娠には大きくマイナスになるであろう事実が分かってきています。

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その他 精子と関係がある要項

・アルコール摂取が精液へ悪影響を及ぼす根拠は少ない。
ただし、大量に摂取する事で精液所見を悪化させるという報告は見られる。
男性も女性と同様で、たしなむ程度が好ましいと考えます。
また、アルコール耐性により、適度な量が変わることも考えられます。
例えばアルコール摂取による胃がんリスク上昇は、アルコールに弱い人ほど顕著に表れるという報告があります。
精子に対しても、アルコールに弱い人は大量に摂取しすぎない方が良い、という可能性はあると思います。
特に、日本人は遺伝的にアルコールに弱い系統の方が多い人種です。
自分の体質を加味して、適度な飲酒にしましょう。


・適切な睡眠が精子にとっても良い可能性がある 適切な睡眠時間は7-8時間 

・精巣の適切な温度は32~35℃である。 
長時間の入浴・サウナ、 膝上でのパソコン作業は控えた方がよい。

膝上パソコンは陰嚢皮膚温度を上げてしまうので避けた方がよい。 
15分で1.5度上昇 30分で2度上昇 60分で2.5度上昇 する。
                  (Hum Reprod 20:452-455,2005)

・電磁波による精液所見悪化させるとする報告がある。 
まだ真偽は不明なので長時間のWiFi環境を避けるほうが良いかもしれません。

・下着は締め付けが強いタイプは精子所見を悪化させるとする報告がある。
トランクスが推奨される 
ブリーフタイプ・ボクサータイプ はなるべくやめたほうが良いです。

インターネットAVの見過ぎは良くない。
これは精子所見とは違いますが、顕著に性欲を低下させるとする報告があります。
 115名の男性(平均年齢41.5歳)を対象にインターネットAVの視聴時間と男性性機能について研究した。 
 7時間/週以上視聴している群→ 71%で性機能障害(勃起不全など) 33%でオルガスム困難などを惹起した。 
                         (J Sex Marital Ther41:563-580,2015) 

 1492名の男子高校生を対象に、AVの視聴回数と性欲低下の確率について研究した。
   1度/週以上 16%の男子高校生が性欲低下を自覚
   1度/週未満 6%の男子高校生が性欲低下を自覚  
   見ない   0% =性欲低下を自覚する男子高校生はいない
                       (Int J Adolesc Med Health 28:169-173,2015)

サブスク普及のため長時間AVをみてしまっている人も増えているのではないかと思います。
長時間みると男子高校生でさえ性欲が低下してしまうそうです。
根拠はなく個人的な考えですが、本番の時に興奮度が下がると、
精液量低下など悪影響もあるかもしれないと考えています。