妊娠後には、必要な手続きがいくつかあります。
ご自身にとって必須、有用なものですので、把握し適宜行っていきましょう。
妊娠初期の経過
妊娠が正常に進む場合、以下のような経過となります。
妊娠4週(=排卵から2週後=胚移植から約10日後)
: 着床から1週間強が経過し、妊娠検査薬で陽性となります。
妊娠5週 : 胎嚢(胎児を包む袋)が超音波検査にて見えてくる。
妊娠6週 : 胎児が小さく見える。
妊娠7週 : 胎児が大きくなり心拍がはっきりと見える。
当院では、妊娠5週頃からは1週間毎を目安に妊婦健診を行っていきます。
妊娠7週頃を目安にご卒業です。
卒業後1週間前後を目安に分娩施設へ、紹介状をもって受診しましょう。
流産は妊娠初期ほど起きやすい事象ですが、
胎児心拍がしっかりと確認できる頃になりますと、以降の流産率は低下します。
親族、仕事関係の方々へ妊娠を報告するのは、胎児心拍が確認ができた後が一般的です。
分娩施設の選定
妊娠管理を行う施設のご予約はご自身でお取りいただき、当院卒業後の調整を行っていただく必要があります。
卒業にむけて、分娩施設(もしくは里帰り前の健診施設)となる転院先の検討を開始してください。
紹介状は基本的に卒業時にお渡ししますが、転院先の要望で早めに必要な場合はご相談ください。
※分娩施設検討時期
施設によっては、早めに相談をしなければ予約が埋まってしまい、分娩管理を断られてしまうこともあります。
妊娠反応陽性 ~ 妊娠5週末までを目安に、希望施設と相談を開始するようにしましょう。
【一般的な流れ】
1. 分娩施設へTEL → 分娩予定日と分娩管理希望を伝える。 (妊娠5~6週を目安に)
2. 必要であれば受診の上、分娩予約を行う。 (妊娠6~7週を目安に)
3. 当院卒業時に紹介状を受け取り、分娩施設へ受診していただく。 (妊娠8週を目安に)
分娩施設の選択方法・茨城県内産科施設情報 (参考にしてください。)
※明らかにハイリスク妊婦に該当する場合は高次施設から選択することを推奨します。
ハイリスク妊婦に該当するかの判断
母子手帳の受け取り方法、時期について
母子手帳は、妊娠初期から幼児期(小学生前)までの、
妊婦と赤ちゃんの健康管理に必要な事項を記録していく手帳です。
具体的には、健診結果や保険サービス、予防接種歴
などを記載していきます。
受け取り時期について
母子手帳には分娩施設使用できる、診療費用を補助するクーポンがついています。
目安としては妊娠7週~9週頃に、各自治体へ申請し受け取るとよいでしょう。
※卒業前に分娩施設へ受診が必要な場合(分娩予約などのため)、 その時点では母子手帳は手元になくても大丈夫です。
受け取り方法について
お受け取りには、各自治体指定の 「妊娠届出書」 が必要となるため、
ご自身で各自治体のホームページを確認する、もしくは窓口へお問い合わせください。
窓口での手続きにおいて、予約が必要な自治体が増えています。
来訪前によくご確認下さい。
※当院での「妊娠届出書」の発行は、別途費用がかかってしまうため、基本的に対応致しておりません。
ご自身での届け出をお願いしております。
つくば市の方は、右のQRからご確認下さい。
出産・子育て応援給付金制度
2023年から“出産・子育て応援給付金制度”が開始されました。
妊娠後の経済支援として、出産応援金5万円が給付されます。
自治体により申請方法、要件が異なりますので、各自治体ホームページから確認しましょう。
申請時期としては、胎児心拍が確認された後(妊娠6週以降)を目安に、申請を行って下さい。
子育て包括支援センターとは?
地域の保健センターなどで、妊娠期から子育て期までで切れ目ない支援を目指し、
健康面や育児等の悩みや相談やアドバイスを行っています。
オンラインの相談窓口を設置している保健センターもあります。
お住まいの地域にある保健センターホームページから確認することができます。
~ 妊娠・出産・育児は気軽に相談を ~
妊娠中・産後はホルモンバランスの変化により、約1割でうつ症状がみられます。
妊娠・出産・育児に対して不安や悩みをもつことは当然です。
なんでも1人で解決しようとせず、家族や友人はもちろん、
お近くの子育て世代包括支援センターに気軽に相談してみましょう。