Q1 妊活中の薬使用について
Q2 妊活中の健康診断実施について
Q3 妊活中のワクチン接種について

妊活中に他科で処方された薬を使ってよいか?

月経開始~人工授精当日まで or 月経開始~胚移植当日までの時期は、
特需な場合を除き、ノーリスク(使っても問題ない)と考えてよい時期になります。

それ以降の時期については、
大丈夫ですと断言はしづらく、有益性投与が基本です。
有益性投与とは、薬を使うメリットが、薬によるデメリット(危険性)よりも高いと判断される場合に
薬を投与する事です。

薬を使うメリットは、現在の病状、症状がどの程度酷いかによります。
薬によるデメリット(危険性)は、妊娠週数、薬の種類・量により規定されます。
双方を理解し、悩ましい場合は薬を処方した医師と相談するべきでしょう。

妊娠と薬についての詳細はこちらから

妊活中に健康診断をうけてもよいか?

妊活中に注意が必要な健診項目は、
放射線を使用する検査: レントゲン検査、マンモグラフィー、消化管造影など
            放射線検査については別項で詳細を記載します。
薬を使用する検査: 造影剤を使用する画像検査(CT,MRIなど) 
          鎮痛・鎮静薬を使用する検査 (内視鏡検査など)
     MRI検査用造影剤(ガドミウム)は、胎児へのリスク増加に関与すると報告されている。
                              (Joel G Ray. JAMA 2016)
     鎮痛・鎮静薬は薬剤により異なるので上述のQ&Aを参考に、担当医とご相談下さい。
子宮内を操作する検査: 子宮体癌検診、子宮鏡検査など
     ※子宮頸がん検診は子宮外側の検査のため、妊娠中に実施しても大丈夫です。

上記以外の、採血・採尿検査、超音波検査、心電図検査などは問題ありません。

妊活中にワクチンは摂取しても大丈夫か?

妊活中、妊娠中に接種できないのは、弱毒化した病原体を含む生ワクチンになります。
生ワクチンを接種する場合は、妊娠の可能性のない時期に接種し、
一定期間避妊をしてから妊娠に向かいましょう。

主な生ワクチン:風疹、MR(麻疹+風疹)、BCG(結核)、流行性耳下腺炎(おたふく)、水痘、ロタ等

病原体を不活化させた不活化ワクチンは接種が可能です。
主な不活化ワクチン:Hib、B型肝炎、HPV(ヒトパピローマ)、インフルエンザ等

コロナウイルスワクチンは、上記とは別系統のワクチンになります。
主に流通しているコロナウイルスワクチンは、mRNAワクチンという、
コロナウイルスの遺伝子を使ったワクチンになります。
ただ、妊娠中、授乳中、妊活中 どの時期も接種可能です。
(厚生労働省: https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0027.html)